催し

微生物機能の戦略的活用による生産基盤拠点

京都大学21世紀COE

 
講演会・セミナー

 

21世紀COEプログラム「微生物機能の戦略的活用による生産基盤拠点」

大学院生を対象とした特別セミナー

平成16年9月30日(木)
農学部総合館 応用生命科学専攻第3セミナー室(E-112)


"Insight into an ammonia-oxidizing bacterium, Nitrosomonas europaea,
from the complete genome sequence"
(アンモニア酸化細菌、Nitrosomonas europaea、のゲノム解読から見えるもの)
Daniel J. Arp(ダニエル・J・アルプ)教授

Department Chair/Head, Botany and Plant Pathology, Oregon State University, USA
(オレゴン州立大学、植物学・植物病理学科・主任教授)

連絡先:加藤暢夫(Tel: 6385)

 

 Arp教授は、独立栄養細菌であり、生態系の窒素循環に必須の役割を果たしているNitrosomonas europaeaのアンモニア酸化の研究で、世界を先導してきた。最近、本菌株のゲノム解析が完了し、その遺伝子解析から、本菌のアンモニア酸化に関する全く新しい姿が浮かび上がってきた。本菌は、排水処理過程でのアンモニア体窒素の除去にも大きな役割を演じている。
 本講演では、本菌の生態系や環境浄化における存在意義とゲノム解読の結果明らかになってきた、代謝特性について講演して頂く。

開催報告
 アルプ教授には、生態系の窒素循環で必須の役割を果たしている、アンモニア酸化細菌、Nitrosomonas europeaeの炭素、窒素代謝について、そのゲノム情報に基づいて得られた新知見について、極めて明解に、初心者にもわかり易く講演して頂いた。講演に対して、参加した大学院学生諸君から数多くの質問があり、極めて活発な討論が行われた。アルプ教授には、学生諸君の積極性を高く評価して頂いた。本講演内容は、本COEプログラムの主題のひとつである国際化にマッチしたものであり、大学院生にとって今後研究を進める上で極めて示唆に富むものであった。