催し

微生物機能の戦略的活用による生産基盤拠点

京都大学21世紀COE

 
講演会・セミナー

 

RNA silencing in plants and animals: mechanism and biological roles
植物と動物におけるRNAサイレンシング:その機構と生物学的役割について

Dr. Charles Lecellier
Institut de Biologie Moleulaire des Plantes - CNRS
Departement de Virologie
FRANCE

 

平成15年10月31日
農学部総合館 W424 講義室


連絡先:三瀬和之

開催報告

 RNAサイレンシングは21〜25塩基の短いRNAを介した塩基配列特異的な遺伝子発現抑制機構で、これまでに線虫から哺乳動物に至る生物で広く保存された機構であることが明らかにされてきている。この現象は最初に形質転換植物において偶然発見され、引き続き動物においてもアンチセンス法による遺伝子発現阻害実験の過程で明らかにされた。この日の講演では、植物と動物におけるRNAサイレンシングの分子メカニズムに関して近年急速な勢いで明らかにされてきた事象についての概説がなされ、また演者らのグループの最新のデータも多数紹介された。とくに興味深い情報としてsmall interfering RNAとmicro RNAを介する2つのサイレンシング経路は一部のみが共通の経路を共有していることを示すデータが提示された。
 講演は、英語により約1時間にわたってコンピューターと液晶プロジェクターを用いてわかりやすく行われた。遠くは北海道からの参加者もあり、立ち見も併せて約70名の参加者となった。とくに本学、学外共に若い学生が多く見られた。講演終了後には、参加者から英語による質問がなされ、約1時間にわたって非常に活発な論議が行われた。最先端のテーマの講演に参加者も終始満足の表情であった。

コンピューターと液晶プロジェクターを用いて分かりやすい英語による講演が行われた。

講演終了後に、参加者から英語による活発な質問がなされた。
参加者からの質問に、時には黒板を用いて図を書きながら丁寧な解説がなされた。